憲法問題についての意見交換会を開きました(1)

8月3日に参議院議員会館で憲法問題についての意見交換会を開きました。平日の午後2時からという集まりにくい時間帯にもかかわらず、約30名の皆さんにお集まりいただき、約2時間45分、憲法ばかりでなく、党の方向性、他党との連携、市民との協力のあり方など多岐にわたる質問や意見をいただきました。

内容については何回かに分けてご紹介します。

まず、冒頭の小川敏夫議員からの報告の要旨をまとめましたので、ご一読ください。動画はこちらです。 https://youtu.be/nimh3clqyt4

みなさんこんにちは。

まず、平日の午後2時という集まりにくい時間にこうした会を設定して申し訳ありませんが、それでもこうしてお集まりいただきありがとうございます。次回からは曜日や時間を工夫して開催したいと思っています。

今回、選挙戦は激しいというか厳しい戦いでしたが、本当に憲法を守らなくてはいけない、(改憲勢力に)3分の2を取らせてはいけないという私の思い、と同時に皆さんの強い思いを選挙戦で活かしていただき、議席を守ることができました。

今日の趣旨は、そうした選挙が終わった後、そのまま何もないというのではなく、少なくとも私の方から状況を報告させていただきたい。それからいろんな状況のその場その場で、困難な判断をしなければいけない、どう判断したら良いのかという状況が生まれてくると思うので、そうした中で、皆様方から意見をいただければ、それを国会の中で活かしていける。そうした思いで、こうしてお顔を直接見て、選挙戦の最中は一方的に応援していただくばかりで、駆けずり回って私がしゃべるばかりで、お話を伺うことはできませんでしたが、今度はお話を伺って、そして皆さんの声や意見を反映していきたい。そう思って開催した、今日がその最初の試みです。まず、ご出席いただいてありがとうございます。

参院選の後、都知事選がありましたが、まず国会の中の経過、それから今の私の役割についての状況を説明させていただきます。

臨時国会は今日(8月3日)で終わりますが、これは国会の中の人事、議長とか委員長とか、議席を決まるための組織的なことを決める意味の国会であり、何らかの議論は行っていません。こういう趣旨の国会でした。

私がどういう役割を担うことになったかですが、まず参議院の民進党に無所属の方も含めて「民進党・新緑風会」という会派を構成しています。人数は51名です。国会の中では自民党に次ぐ第2会派になっていますが、野党では第1会派。ただ全体の242議席の中の51議席ですから、20%ちょっということです。旧民主党ができたときは55議席で、そこからどんどん増えていった。その振り出しに戻ったような気持ちもあります。選挙を終え新しい構成メンバーになり、この会派の役割を決めるという会派の中の人事がありまして、それを決めるのはが会長。それは選挙で選ばれることになっています。選挙は25日に始まりましたが、結局会長に立候補したのが私一人ということで無投票で会長になりました。

若干、私の感想を話すと、私自身は会長になることは特に意識していませんでした。自分からはなりたいとは思わなかった。会長になると自分で方針を決められるから非常にいい面もあるのですが、委員会で丁々発止質問するような現場には出にくくなる。私には、予算委員会でさまざまな委員会でどんどんやりたいと思っていたものですから、会長は自分からは、と思っていた。25日に選挙の受付が始まるので、その数日前からみんなであれこれどうするか相談しているうちに、私以外の人がひとり、会長になろうとする流れが出てきました。ひとことで言うと、憲法には全く関心のない方で、政権とも厳しく対峙する方でもなく、しかも人事にあまり公平でない方なものですから、こういう方に会長になられてしまっては困るということで、周りにはいないものですから、ここは私がやろうと言うことになりました。

会長になろうとするときには、会派の議員が非常に多いときに決めたルールがあり、10人の推薦人を集めなければいけないことになっています。議員が100人を超えていたときは何でもなかったのですが、50人に減ってしまうと、なかなか中立的にそういう推薦人になろうとしない人も結構いて、集めるのに苦労しましたが、それでも賛同していただく方がいました。私が立候補することになりましたが、相手は立候補しませんでした。まあ10人集まらなかったのか、集めたところで勝ち目がなかったのか。事実上、25日に私が会長になることが決まりまして、正式には29日の会派の総会で承認されて正式に決まりました。

会長としてこれからの役割を担当していただく人事や立て方は私の考えを反映できますので、とりわけ憲法審査会がメインであると思うので、憲法に非常に関心が高く、しかも安易に妥協しない方を憲法審査会に送り出す予定です。理事には白眞勲さん、立正佼成会の支援を受けた3期目の議員ですが、立正佼成会そのものが平和憲法を守るために全力を挙げていますし、白さん自身もそういう思いで取り組んでいます。次席には真山勇一さん。今回の選挙では神奈川県で非常に厳しい選挙でしたが無党派や幅広い支持を受けて再選を果たしました。非常にリベラルな方で憲法に対してもそうした問題意識をきちんともっていらっしゃる方です。そうした体制で、それ以外は基本的には51人しかいなくなった中で、あれこれ中でけんかしていても始まりませんし、一致結束して頑張らなければならないので、全体の人事そのものは全員参加型の体制で発足したところです。

現実には審議はまだ始まっておりません。憲法審査会自体も全く動いておりませんので秋から始まる臨時国会が始まりになります。私自身も会長就任の記者会見で質問されて答えましたが、安倍政権にしっかり対峙して、憲法改正には厳しく対応していくと述べたとおりで、実行していきたいと思います。

いつから議論が始まるのかというと、9月13日から臨時国会が始まると政府与党が言っていますが、実は9月15日に民進党の代表選挙があります。当初9月7日にやる話がありましたが、党員サポーターに参加していただくための事務処理が間に合わないということで9月15日になりました。すると、13日に開会されると、うちはまさか岡田さんが代表戦に出ないと言っているわけですから、15日に代表でなくなってしまう方が党の代表質問というのもおかしな話です。あるいは新しい代表が決まって次の日にやってやれないことはないが、ちょっと難しいのではないか。安倍総理が18日から25日まで外遊するそうですので、それなら26日から始めようと野党側から申し入れていますが、まだ話はついていません。いずれにしろ、実質的な議論は9月下旬からと言う状況です。

そこで一番の焦点の憲法審査会がどういう風に動くか。安倍総理は選挙が終わってすぐ、国民の信任を受けたから、自民党の憲法改正草案をベースにして、3分の2をどうまとめていくかということを言っていました。選挙中は、憲法は争点ではないと、憲法について一言も語らなかったわけですが、選挙が終わったらまさに本音を話したわけです。しかも、そういうふうにやるのも政治の技術だ、テクニックだということもおっしゃって、まさに開き直ったような発言でした。実際にどういう形で来るのかがこれからの焦点です。

臨時国会は9月に始まり12月までの比較的長い国会になると言われています。最初は補正予算。28兆円の経済対策という、たいへん大きな予算がぶち上げられていますが、まずこの審議をして、その後どういう法案に入っていくのか、それとは別に憲法審査会がどう動かされていくのかが焦点です。

憲法審査会にどう臨むか。これまでの安倍さんのやり方は、特定秘密保護法の時もそうでしたし、去年の安保法案もそうでしたが、審議するというよりも、審議したといえる時間さえこなせれば、もうあとは数の力で、審議は十分したんだからとやってしまおうという、そういうやり方ですから。そう来るのならこちらは、実りのない審議をどんどん続けて時間を重ねさせるよりも、時間そのものを積み重ねさせないという闘い方も考えなければいけないところ。そこはどう出てくるか、まずその出方によって対応したいと思うが、ホイホイと議論していて、また力尽くでやられてはいけないから、そこはしっかりこちらも十分構えて対応したいと思います。

憲法審査会でどういうふうに出てくるか。ひとつのヒントは官房長官が言っていましたが、環境権あたりからやろうかと。ですから、むこうが憲法を改正したい本当の狙いは憲法9条でしょうが、いきなりその改正を持ち出すと、国会の3分の2は通しても、国民投票で通るかどうかはわからないというところもあります。いきなり乱暴に憲法9条を真正面に出してきて、強行突破してくるとは私は予想していません。むしろいかに国民の目をごまかして過半数が取れるようなやり方をいろいろ考えてくると思うと、憲法9条を数の力で一瀉千里にやってこないのではないか。環境権のような、国民が受け入れやすい、あるいは国民が賛成できる内容のものをまず憲法改正だと言って取り上げてきて、そこで2段階でいくのか。すなわち、国民が理解しやすい改正を先にやって、こうやって憲法改正はできるんだと一つの実績を作っておいて、次に憲法9条を、という2段階作戦で来るのか。あるいは、時間がかかるということもあるので、2段階ではなく抱き合わせ。国民が理解する、喜ぶ、みんな賛成する改正とともに、安倍さんがやりたい憲法9条を抱き合わせにしてやってきて、うまいことごまかしながらやるのか。ここは向こうの出方ですから、私の方でそのどちらかで来るのか、あるいは最初はお試し、次に抱き合わせで来るのか、まあ、そういうやり方で来るんだろうなと思っています。

安倍さん自身は自分の任期中に憲法改正をやりたいと、政治家としての思いをすでに語っているわけですから、一方、憲法改正を考えたときの国会の状況。今回参議院選で負けました。負けたことによっていわゆる改憲勢力に3分の2を取られてしまいましたが、今回の選挙だけですと野党、改憲を認めない勢力が3分の1を超えています。ただ、3年前に当時の民主党が17議席しか取れないという、ひどく負けているものですから、その議席と合わせると3分の2いってしまったなと言う状況。ですから3年後に今回程度の負けなら3分の2は壊れるわけです。まして、これから民進党がしっかり頑張って、他の改憲しない勢力が頑張れば、一方安倍政権のボロが出ると推測していけば、今回の選挙以上に非改憲勢力が議席を伸ばすのではないか。そうすれば、改憲勢力は3年後には3分の2を割り込む可能性が高いと思います。

もう一つは衆議院の状況。衆議院は任期があと2年半で、ここでも3分の2を割り込む可能性は高いと思います。というのは衆院は小選挙区ですから。これまでは野党協力がないまま、戦っておりましたが、今度の参院選では1人区で野党協力が、ほとんどは共産党さんに候補者を降りていただいて、民進党や野党共同の候補者に結集していただいて、この東日本では相当に成功しました。これをそのまま衆議院にスライドさせれば、いい勝負になるのではないか。少なくとも3分の2を改憲勢力が取ることは難しいのではないかと予想はできます。

そうすると、憲法改正をしたい人たちには、この2年間が勝負じゃないか。この2年間、厳密に言うと衆院の任期が終わる2年半のうちに、憲法改正をやり遂げておかないとその後は難しくなるのではないかと予想ができます。そのくらいのことは政権側も読んでいると思います。そうすると、2年半は長いようだけど、しかしそんなにゆっくりやっている時間も安倍さんにはない。しかしやろうとすればやれるだけの時間は政権側にあるというのが、私たちにとってはなかなか難しいところです。この2年半を頑張りきって、次の選挙で3分の2を割り込ませれば、憲法改正には踏みとどまることができる。衆院選挙ではそれを超えて、一気に政権そのものを代えたいと思っているわけですが、まあ現段階ではそこまで行かないとしても、改憲勢力の3分の2は衆院で壊し、次に参院でも壊せると思います。そうした意味でこの2年間が本当の意味の戦いどころ。絶対に守り切らなければならないと思います。

子どもの頃見たプロレスで、攻め込まれてもふっとロープに手をかけると、ロープロープと言われて中央に戻ることがありましたが、今は3分の2を取られちゃって、大変厳しい状態ですが、今はロープにいってそれ以上勝負はつけさせない中でも頑張っていきたいと思います。

会長選挙の話に戻りますが、始めになろうとした人は共産党とも非常に関係の悪い方です。共産党というとそれだけで無視する人で、とてもとても野党共闘などできる人じゃなかった。私はとにかく、まあ共産党と民進党が一緒になると言われると困っちゃいますが、少なくとも憲法改正を阻止するという面で、民主主義をふみにじる安倍政権の暴走を止めなければいけないという、この国のいわば緊急事態では、やはりそれを阻止する勢力がしっかりまとまって力を合わせなければいけないという思いです。私は民進党の中では一番、まあこれは共産党さんがどう評価するかわかりませんが、話し合いができる立場にあると思っています。力を合わせて取り組んでいきたいと思っています。

憲法の具体的な話ですが、まだそういうことで今回の国会は何も議論していませんし、私どもが仕掛ける話ではなくて、向こうが仕掛けてきたらそれに応じてこちらがどう議論していくかということでもあります。そうしたことで、今日のところは具体的な憲法の中身についての報告は何もありません。そうしたひとつの構えについて報告させていただきました。

そういうわけで、私からは近況報告というか、皆さんに国会に送っていただいて、送られっぱなしじゃなくて、今度は皆さんの声をしっかり受け止めて臨んでいきたいと思います。