参議院議長不信任案 発議者趣旨説明(2016年12月14日参議院本会議)

12月14日の参院本会議で年金カット法案が残念ながら可決成立してしまいました。小川敏夫は、それに先立って上程された伊達忠一参院議長不信任決議案の趣旨弁明を行い、伊達議長が参院選挙制度改革に関する改正公職選挙法の抜本的見直しを放置している責任を問いました。


民進党・新緑風会の小川敏夫です。ただいま議題となりました議長の不信任決議案について、会派を代表して、提案の趣旨を説明いたします。

まず、決議の案文を朗読いたします。
議長不信任決議案
本院は、議長伊達忠一君を信任しない。
右決議する。

以下、その趣旨を説明いたします。

伊達議長には、参議院を代表する議長としてのリーダーシップが足らないことを指摘しなければなりません。

思い出していただきたいのは、伊達議長が自民党の幹事長時代に発議し成立させた参議院選挙制度改革に関する改正公職選挙法です。その附則には、「平成31年に行われる参議院議員の通常選挙に向けて、参議院の在り方を踏まえて、選挙区間における議員一人当たりの人口の較差の是正等を考慮しつつ選挙制度の抜本的な見直しについて引き続き検討を行い、必ず結論を得るものとする。」と明記されています。

次に行われる参議院議員選挙は、平成31年に行われますが、参議院議員選挙を改正後の選挙制度で実施するためには、周知期間として少なくとも一年を要すると見る必要が考えられます。そうしますと、法で明記し国民に約束した選挙制度の抜本的見直しを行うことは、平成30年の通常国会中には法改正を行わなければなりません。我々が議論する時間は長くはないのです。

選挙制度の改正論議は、これまでも繰り返し議論してきたのですが、抜本的改正を見送り、先送りを繰り返してきたことが実態だったと言えます。前回改正された現行の制度も、自民党の消極的姿勢から、一部の増減にとどまるびほう策で終わっていたものです。こうした過去の経緯の反省を踏まえて、抜本改革を行うとの強い決意を持って、附則において、「選挙制度の抜本的な見直しについて引き続き検討を行い、必ず結論を得るものとする。」と明記して抜本的見直しを国民に約束したのです。

こうした状況を踏まえ、今こそ正真正銘の選挙制度の抜本的見直しを行わなければならないにもかかわらず、議長は見直しに向けた取組を進めようとせず、議長の下に設置するべき議論の場すら設けていません。このため、伊達議長就任後5か月を経、そして、今臨時国会の閉会日を迎えた今日まで、選挙制度の抜本的見直しを進める議論が全く行われていない有様であります。このままでは、伊達忠一君が自ら発議者となって必ず抜本的見直しの結論を得ると明記して成立させた法律を遵守することが困難な状況に陥ってしまいます。

参議院議員選挙制度は本院の喫緊の課題であり、国民注視の最重要課題であり、かつまた、選挙制度の在り方について、平成26年11月には最高裁判所から憲法違反状態にあるとの指摘を受けています。最高裁判決は、このように指摘しております。

参議院議員の選挙制度については、これまで、限られた総定数の枠内で、半数改選という憲法上の要請を踏まえて定められた偶数配分を前提に、都道府県を各選挙区の単位とする現行の選挙制度の仕組みの下で、人口の都市部への集中による都道府県間の人口較差の拡大に伴い、一部の選挙区の定数を増減する数次の改正がされてきたが、これらの改正の前後を通じて長期にわたり投票価値の大きな較差が維持されたまま推移してきた。しかしながら、国民の意思を適正に反映する選挙制度が民主政治の基盤であり、投票価値の平等が憲法上の要請であることや、さきに述べた国政の運営における参議院の役割等に照らせば、より適切な民意の反映が可能となるよう、従来の改正のように単に一部の選挙区の定数を増減するにとどまらず、国会において、都道府県を単位として各選挙区の定数を設定する現行の方式をしかるべき形に改めるなどの具体的な改正案の検討と集約が着実に進められ、できるだけ速やかに、現行の選挙制度の仕組み自体の見直しを内容とする立法的措置によって違憲の問題が生ずる前記の不平等状態が解消される必要があるというべきである。

そして、改正後の現行法により、本年七月に実施された参議院議員選挙について、各地において提訴された選挙無効を求める裁判についても、多数の高等裁判所の判断で違憲状態が指摘されております。

こうした状況下にあるにもかかわらず、参議院議員選挙制度の抜本的見直しに向けた議論をせず、議論の場を設けることもしないで放置している伊達議長の責任は重いと言わざるを得ません。今臨時国会の間、何もしないで抜本的見直しに向けた議論の場すら設けないで放置した伊達議長に、これ以上、その職を任せることはできません。

また、伊達議長は、報道された疑惑に対して、自ら積極的に説明する姿勢に欠けております。

以上、伊達忠一君が参議院議長としてふさわしくない理由を申し上げました。参議院に対する国民からの信頼を高めるためには早急な取組が必要であります。

議員皆様の本決議案への御賛同をお願い申し上げまして、提案理由の説明を終わります。

参議院法務委員会「部落差別の解消の推進に関する法律案」質疑

○委員長(秋野公造君)部落差別の解消の推進に関する法律案を議題といたします。

まず、発議者衆議院議員門博文君から趣旨説明を聴取いたします。門博文君。

○衆議院議員(門博文君)今御紹介いただきました発議者の一人であります門博文でございます。どうかよろしくお願いいたします。それでは、趣旨の説明を行わさせていただきます。

ただいま議題となりました部落差別の解消の推進に関する法律案につきまして、提案者を代表して、提案の趣旨及び内容を御説明申し上げます。まず、本法律案の趣旨について説明申し上げます。

現在もなお部落差別が存在するとともに、情報化の進展に伴って部落差別に関する状況の変化が生じております。全ての国民に基本的人権の享有を保障する日本国憲法の理念にのっとり、部落差別は許されないものであるとの認識の下に、これを解消することが重要な課題であることに鑑み、部落差別の解消を推進し、もって部落差別のない社会を実現すべきと考え、ここに本法律案を提案した次第であります。

次に、本法律案の内容につきまして御説明申し上げます。
第一に、基本理念として、部落差別の解消に関する施策は、全ての国民が等しく基本的人権を享有するかけがえのない個人として尊重されるもの
であるとの理念にのっとり、部落差別を解消する必要性に対する国民一人一人の理解を深めるよう努めることにより、部落差別のない社会を実現することを旨として、行わなければならないこととしております。

第二に、国は、部落差別の解消に関する施策を講ずるとともに、地方公共団体が講ずる部落差別の解消に関する施策を推進するために必要な情報の提供、指導及び助言を行う責務を有すること、地方公共団体は、部落差別の解消に関し、国との適切な役割分担を踏まえて、国及び他の地方公共団体との連携を図りつつ、その地域の実情に応じた施策を講ずるよう努めるものとすることとしております。

第三に、国は、部落差別に関する相談に的確に応ずるための体制の充実を図るものとすることと、地方公共団体は、そのような体制の充実を図るよう努めるものとすることとしております。

第四に、国は、部落差別を解消するために必要な教育及び啓発を行うものとすること、地方公共団体は、そのような教育及び啓発を行うよう努めるものとすることとしております。

第五に、国は、部落差別の解消に関する施策の実施に資するため、地方公共団体の協力を得て、部落差別の実態に係る調査を行うものとすることとしております。

なお、この法律は、公布の日から施行することとしております。
以上が、本法律案の趣旨及び内容であります。何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。

質疑のある方は順次御発言願います。

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○小川敏夫君 民進党・新緑風会の小川敏夫でございます。

この部落問題に関して、国連の委員会からやはり解消について勧告なり意見が出されていると思うんですが、まず外務省の方、まず人種差別撤廃委員会の方でどのようなこの部落差別に関して意見、勧告が出されているのか、御紹介していただけますか。

○政府参考人(飯島俊郎君)お答え申し上げます。
二〇一四年七月の自由権規約委員会による最終見解の男女平等という項目におきまして、部落の女性を含むマイノリティー女性の政治参加を評価及び支援するための具体的措置をとるべき等の指摘がなされておりますほか、ヘイトスピーチ及び人種差別の項目におきまして、部落民を含むマイノリティー集団のメンバーに対する憎悪や差別をあおり立てる人種差別的言動の広がり等についての懸念が示されております。

また、二〇一四年九月の人種差別撤廃委員会による最終見解におきましては、部落差別は、人種差別撤廃条約上の人種差別であり、部落民の生活状況等に関する情報等を提供するよう勧告しております。これに対しまして我が国は、同和地区の住民は異人種でも異民族でもなく、疑いもなく日本民族、日本国民であるとの政府の立場を説明しております。

○小川敏夫君 今紹介、国連の委員会、人種差別撤廃委員会の最終見解を紹介していただいたんですけれども、ちょっと今最後に、それに対する回答として、部落差別は人種差別ではないからと回答しているというふうに今答弁いただきました。確かに部落の差別は人種差別ではないというような気もするんですけれども、今外務省がそういうふうに人種差別ではないと回答しているということは、すなわちだからこの勧告について、意見について日本は受け入れないと、こういう意思の表明だということなんですか。外務省。

○政府参考人(飯島俊郎君)お答え申し上げます。
我が国としては、繰り返しになって恐縮でございますけれども、同和地区の住民が疑いもなく日本民族、日本国民であるということを国連に対して申し上げているところでございます。

○小川敏夫君 だから、申し上げているという事実は分かったんだけど、その申し上げた意味なんだけど、だから人種差別ではないからその国連のこの人種差別委員会の見解は受け入れないと、筋違いだからそれは受け入れないと、こういう趣旨で回答したということなんですか。

○政府参考人(飯島俊郎君)この国連におけます、お答え申し上げます、人種差別ということとは異なり、我々としては、同和地区の住民が日本民族、日本国民であるということを国連に対して説明をしているところでございます。

○小川敏夫君どうも私の質問の趣旨がよく、ですから、人種差別撤廃委員会からそういう見解が出されたと。それに対して、そうすると、じゃ聞き方変えますけれども、だから人種差別撤廃委員会から見解が出されたと、人種差別撤廃委員会は人種差別のことだけ言っていればいいんで、人種差別ではない、部落差別は人種差別ではないから、それはそもそもお門違いだと。だから、その見解に対しては受け入れないと。そういう意思表示なんですか、すなわち。

人種差別撤廃委員会からそういう見解が出されたことについて、人種差別じゃないということを説明したということは、説明したという事実はお伺いしましたから、その説明したという意味は、その見解を受け入れない、人種差別じゃないからその見解は受け入れないと、こういうことを意味しているのかということをお尋ねしているわけです。

○政府参考人(飯島俊郎君)お答え申し上げます。
この国連の最終見解につきましては法的拘束力があるものではございませんので、我が方といたしましては、この問題につきましては、同和地区の住民について日本民族、日本国民であるという立場を説明してきているというところでございます。

○小川敏夫君 何か同じ質問繰り返しても、堂々巡り、堂々巡りというか押し問答で、何というんだろう、こういうのは。時間が重ねるだけですけれども。じゃ、もう一つ別の国連の人権規約委員会、ここでも部落差別に関して言及されているものがあると思うんですが、こちらはどうなんでしょうか。

○政府参考人(飯島俊郎君)お答え申し上げます。
二〇一四年七月の自由権規約委員会による最終見解の男女平等の項目におきまして、部落の女性及びマイノリティー女性の政治参加を評価及び支援するための具体的措置をとるべき等の指摘がなされておりますほか、ヘイトスピーチ及び人種差別の項目におきまして、部落民を含むマイノリティー集団のメンバーに対する憎悪や差別をあおり立てる人種差別的言動の広がり等についての懸念が示されております。

○小川敏夫君 じゃ、この自由権規約委員会の見解に対してはどのように回答したんですか。

○政府参考人(飯島俊郎君) お答え申し上げます。
次の対日審査において説明をするということとしております。(発言する者あり)申し訳ございません。
この国連の自由権規約委員会における対日審査についてのこれは最終見解でございましたので、本件につきましては、次回の対日審査において本件について日本政府の立場を説明するということとしております。

○小川敏夫君 自由権規約委員会の勧告でヘイトスピーチ及び人種差別という中で取り上げられている。そうすると、これはあれですか、やはり同じように部落差別というのは人種差別ではないからと、こういう対応をするということなんですか。

○政府参考人(飯島俊郎君)お答え申し上げます。
次回の対日審査における我が方の説明ぶりにつきましては、政府部内でよく検討して回答することとしております。

○小川敏夫君 外務省ではなくて、今度は法務省の方にお尋ねしますけれども、外務省の方としてはそういう回答しているということはあるとして、しかし実際に、国連の方からこの部落差別に対する取組が一言でまとめれば不十分であると、こういう見解が出されておるわけでありますが、法務省としては、これを受けて何か具体的な施策に反映するというようなことはこれはしているんでしょうか。

○政府参考人(萩本修君) 法務省としましても、自由権規約委員会及び人種差別撤廃委員会から今外務省から紹介がありましたような懸念が表明されていることは承知しております。

今、小川委員御指摘のとおり、この勧告を直接踏まえた施策ということではないのですけれども、法務省としましては、今なお同和問題に関する偏見や差別意識がなお存在しているという認識の下、同和問題に関するそうした偏見や差別をなくすための啓発活動に取り組むとともに、人権相談を通じ人権侵害の疑いのある事案を認知した場合には人権侵犯事件として調査を行い、事案に応じた適切な措置を講ずる調査・救済活動に取り組んできたところでございます。

○小川敏夫君 もちろん、この勧告以前からそうした問題に取り組んでいらっしゃるでしょうからそういうことなんでしょうけれども、例えば人種差別撤廃委員会、人種差別でないからということだけで対応するのではなくて、やはりその人種差別撤廃委員会において、人種差別かどうかは別として、やはり差別があるというからそうした見解が示されるわけであります。ですから、国連のこの人種差別撤廃委員会、自由権規約委員会等で、結局部落差別がある、そしてそれが政府の対応が不十分であるという趣旨がこうした国連機関から示されているということは、これは事実だと思うんです。

ですから、人種差別でないというそうした定義の問題だけで処理できる問題ではなくて、やはりこの部落差別が国際機関からもやはり差別として問題視されているという観点から、私はしっかりと日本政府としても取り組む必要があるというふうに思うんですが、どうでしょう、大臣、この部落差別のこの問題について、ひとつ大臣の御見解として御認識と、これから政府がこの差別の解消についてどのように取り組んでいくというお考えなのか、そこのところをちょっと大臣として総括的な御答弁をいただけませんでしょうか。

○国務大臣(金田勝年君) ただいまの御指摘の中で、国連の自由権規約委員会及び人種差別撤廃委員会から委員御指摘のような懸念が表明されていることは承知をいたしております。

法務省としては、同和問題に関する偏見や差別が依然として存在していることを踏まえて、これをなくすための人権啓発活動に取り組みますとともに、人権侵犯事件の調査・救済活動にも取り組んできたところでありますが、今後も引き続きしっかりと取り組んでまいる所存であります。

○小川敏夫君 しっかり取り組んでいただきたいというふうに思います。大臣がそうおっしゃるのですから、それにしっかりと期待したいと思いますけれども。

今回のこの法案は議員立法で出てまいりました。思うには、この議員立法に出る前にそもそも政府の方でそうした法的対応をしておいてしかるべきだったんじゃないかと思うんですが、これまでそうした立法対応というような検討は、これ、したことはなかったんでしょうか、法務省の方では。

○政府参考人(萩本修君)小川委員もうよく御案内のとおりかとは思いますけれども、政府内においては、長らくこの同和問題に限らず人権問題についての施策についての検討を進めてまいりました。

代表的なところを御紹介しますと、平成八年に人権擁護施策推進法が成立いたしまして、これに基づいて翌年、人権擁護推進審議会が設置されました。この審議会における審議の結果、平成十三年五月に人権救済制度の在り方についてという答申がなされまして、これを踏まえまして、翌平成十四年三月、政府は人権擁護法案を国会に提出したところでございます。西田委員から午前中御紹介があったとおりです。ただ、この法案は、平成十五年十月、衆議院の解散に伴って廃案になりました。その後、平成二十四年になりまして、民主党政権時代ですが、政府が人権委員会設置法案及び人権擁護委員法の一部を改正する法律案、これを国会に提出いたしましたが、これにつきましても衆議院の解散に伴って廃案となっております。人権救済制度の在り方につきましては、こうした経緯あるいはこれまでされてきました議論の状況をも踏まえまして、現在も適切に検討している
ところでございます。

○小川敏夫君 今、部落差別だけでなくて、それを含んだ人権問題全般についての御説明いただきましたけれども、この人権委員会の設置につきましても、この自由権規約委員会から最終見解ということで指摘を受けておりますですよね。

この自由権規約委員会からこの人権委員会、あるいは国内人権機構というふうに訳されておりますけれども、これについてはどのような勧告を受けているんでしょうか。

○政府参考人(飯島俊郎君)お答え申し上げます。
二〇一四年七月の自由権規約委員会による最終見解及び同年九月の人種差別撤廃委員会の最終見解におきまして、パリ原則に従い、国内人権機構の設置を再検討するよう勧告がなされております。

○小川敏夫君 そのパリ原則ですけれども、要するに、独立した国内人権機構、つまり政府から独立した、あるいは行政機構から独立したといいますか独立性を持った国内人権機構の設置、これを検討するようにと、言わば設置を勧告されているというふうに思うんですが、そういう独立性について少し説明していただけませんでしょうか。

パリ原則で独立した人権機構と言われておりますその独立ということが、ちょっと今説明からなかったようなので、そこのところをポイントを絞って御説明お願いいたします。

○政府参考人(飯島俊郎君)お答え申し上げます。
関連する国連総会決議の附属文書におきますと、そのポイントは以下のとおりとなっております。

一、新たな立法の勧告、人権状況についての勧告等の準備、人権教育の支援、人権に関する広報等の権限を有する。二、構成においても、政府の代表は諮問的地位にとどまるべきである。三、円滑な業務の遂行のための施設を持ち、十分な資金を有する、政府より独立するため、独自の人員、建物を有する。四、個人の状況に関する苦情、陳情を聴取、検討し、調停等を通じた和解を求める等の準司法的機能を持つ。
以上でございます。

○小川敏夫君 だから、今のお話の中で、私が聞いた政府から独立したという部分、だから、政府から独立したそうした国内人権機構の設置というものが勧告されておるわけでありますよね。現状はどうかといいますと、今は法務省の中に人権擁護局があるわけでありまして、政府から独立しているのではなくて、政府の行政の機構の中にこうした人権を扱う部署があるわけであります。

これにつきまして、政府から独立した人権機構というものを設置、本来的にも、やはり政府から独立して、政府が行うそうした人権抑圧というものも、しっかり政府の意向に影響されないで独立して判断できるという意味で独立性が求められておると思うんですが、これが全く履行されていないわけでございます。

どうでしょう、これについては、法務大臣、例えば先ほどの説明の中で、平成十四年、これは自民党政権の時代でございました。あるいは平成二十四年、民主党政権のときでございます。こうした独立性を備えた人権機構を設置しようという、そうしたこれまでの検討の状況もあるようなんでありますが、現時点では、今政府の方は、こうした人権機構の独立性についてこれを実施する、あるいは実施に向けての検討をするというお考えはどうなんでありましょうか。

○国務大臣(金田勝年君) ただいま御指摘もございました新たな人権救済機関を設置するための人権委員会設置法案というものを平成二十四年十一月に提出をされた、しかしあの二十四年十一月の衆議院解散によって廃案となったという経緯を承知しているわけでございますが、人権救済制度の在り方については、これまでなされてきた議論の状況も踏まえて、やはり適切に検討をしているところであります。

○小川敏夫君 適切に検討していただくということですので適切という言葉で理解したいと思うんですが、大臣が言う適切というのは、具体的にどういうことをしたら適切ということを意味するんでしょうか。

○政府参考人(萩本修君)先ほど私の方から御答弁いたしました二回にわたる政府からの内閣提出法案としてのこの人権救済機関についての法案ですけれども、これらはいずれもパリ原則に沿った内容を盛り込んだものというように理解をしております。そして、それぞれその法案を提出するに当たりまして様々な議論がされてきたところでございますので、人権救済制度の在り方につきましては、そうしたこれまでなされてきました議論の状況も踏まえ、引き続き適切に検討しているところでございます。

○小川敏夫君 まあ適切の中身を議論してもしようがありませんけれども。

今回、部落差別を解消するという法律でございますが、やはりこの部落差別の解消も含めて、やはり人権侵害、そうしたことについては非常に重要なことでございますので、それがまた適切にそうした行政なり救済が行われるように、パリ原則に従った、そして中身を伴った人権救済に関する組織、そうした施策が講じられるということが行われるよう、大臣におきましては適切に対応していただきますよう申し上げまして、私の質問を終わります。

参議院法務委員会 再犯の防止等の推進に関する法律案 質疑

○委員長(秋野公造君)再犯の防止等の推進に関する法律案を議題といたします。
まず、提出者衆議院法務委員長鈴木淳司君から趣旨説明を聴取いたします。鈴木淳司君。

○衆議院議員(鈴木淳司君)ただいま議題となりました再犯の防止等の推進に関する法律案につきまして、提案の趣旨及び内容を御説明申し上げます。

本法律案は、国民の理解と協力を得つつ、犯罪を犯した者等の円滑な社会復帰を促進すること等による再犯の防止等が犯罪対策において重要であることに鑑み、安全で安心して暮らせる社会の実現に寄与するため、再犯の防止等に関する施策を国を挙げて推進しようとするもので、その主な内容は次のとおりであります。

第一に、この法律は、再犯の防止等に関する施策を総合的かつ計画的に推進することにより、国民が犯罪による被害を受けることを防止して、安全で安心して暮らせる社会の実現に寄与することを目的とすることとし、犯罪をした者等及び再犯の防止等について定義を設け、基本理念、国等の責務などについて定めるものとしております。

第二に、再犯の防止等に関する施策の推進の仕組みとして、政府が再犯防止推進計画を定め、省庁横断的に施策を行うこととすることとともに、地方公共団体においても地方再犯防止推進計画を定めるべき努力義務の規定を設けることとしております。

第三に、国民の間に広く再犯の防止等についての関心と理解を深めるため、七月を再犯防止啓発月間とし、その趣旨にふさわしい事業を実施することとしております。

第四に、再犯防止推進計画で定めることとされている項目に対応して、再犯の防止等に向けた教育及び職業訓練の充実、犯罪をした者等の社会における職業及び住居の確保等、再犯の防止等に関する施策の推進のための人的及び物的基盤の整備並びに再犯の防止等に関する施策の推進に関するその他の重要事項の四つの分野について、国が各種施策を行うべきことを定めるとともに、地方公共団体にも、地方の実情に合わせて施策を行うべき努力義務の規定を設けることとしております。なお、この法律は、公布の日から施行することとしております。

以上が本法律案の提案の趣旨及び内容であります。何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同いただきますようお願い申し上げます。以上です。

○委員長(秋野公造君)以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
これより質疑に入ります。質疑のある方は順次御発言願います。

○小川敏夫君 民進党・新緑風会の小川敏夫でございます。

まず、こうした犯罪を犯した者が社会に復帰するということの施策に取り組んでこられました提案者の皆様方に深く敬意を表します。

そうした理念は私も全く賛成なのでございますが、今回出された法律の規定の仕方とか、そうしたことについてお尋ねしたいことがありますので、質問させていただきます。

まず、この第二条で、言わばこの対象者ですが、「犯罪をした者等」という者が対象者となっておるんですけれども、私としては、この書きぶりですと微罪も入る、それから司法で有罪認定されていない者も入る、あるいは四十年、五十年前の、昔の、はるか過去に犯罪を犯した者も入るというふうに読めますものですから、非常にこの対象範囲が広過ぎるのではないかと、このように思っておるんですが、いかがでございましょうか。

○衆議院議員(山下貴司君) 小川先生、ありがとうございます。小川先生は法曹の大先輩でして、かねてから尊敬申し上げておりますし、また、この原案を作りました超党派の再犯防止議連でも本当にメンバーとしていろいろ御示唆いただいておりまして、また大変感謝しております。

御指摘のところ、まさに先生の御懸念、共有するところではございますけれども、そもそもこの基本理念、本法におきましては三条の二におきまして、特性に応じた必要な指導、支援を受けられるように行うであるとか、そういった必要に応じて犯罪をした者に対していろんな施策を行うことを念頭に置いております。

そうだといたしますと、この犯罪をした者というものは入口支援というニーズもございます。幅広く捉えて、ただ、ニーズに応じた支援をするということでございますから、不必要な支援ということはしないということは前提に置いておりますので、このように間口を広く捉えさせていただいたということでございます。

○小川敏夫君 では、ひとまずこの議論は、また後で戻るかもしれませんけれども、言わば、非常に幅広い、私から思うとほとんど無限定、あるいは見方によってはもう国民全員が対象者になるような仕方だと思います。

具体的には、先ほどもお話しした、また繰り返しになりますけれども、例えば軽犯罪法も入る、あるいは未成年者の喫煙や飲酒の違反も入る、道路交通法違反も入ると。しかも、そういうことで処罰された者以外にも、処罰されなくたってそういうことをやっている者も入るということですから、まあ恐らく国民の中で全くそうした法令に違反しない人はいないんじゃないかというようにも思うんですけれども、まあ非常に範囲が広いということを取りあえず指摘しておきますが。
それで、こうした、この犯罪した者を対象に、二十一条の方でお尋ねします。一言で言いますと、国が必要と認めた場合には指導と支援を行うことができるとあります。

順番に聞きますが、こうした指導と支援を行う国の機関ですが、ここは警察は入るんでしょうか。

○衆議院議員(山下貴司君) まず大前提といたしまして、本法につきましては、その本法に基づいて直接指導や支援の具体的な権限が認められるわけではございません。そういった意味で、指導、支援といいますのは、ほかの法律に根拠がある場合は別といたしまして、基本、これはもう法令用語の辞典にも載っておりますが、任意の措置ということになっております。こういった指導の例としては、例えば薬物の依存ある者や高齢者に対しての薬物依存離脱プログラムの指導であるとか、福祉施設への入所や生活保護の申請に結び付けるような指導や支援というものも含んでおります。そういった情報提供の主体として様々な主体が考えられると思うんですが、そういった情報提供、指導又は支援ということでやるものとして、情報提供ということでは、あくまで任意ということでございますけれども、様々な主体、警察ももちろん、こういったところに行ってはどうだとかいうことはアドバイスということであろうかというふうにも考えております。

○小川敏夫君 ですから、指導、支援を行う機関として警察も入るということでございますね。

○衆議院議員(山下貴司君)もちろん一般的に権限を与えるものではないというふうな前提でございますけれども、そういったニーズに応じてそういったアドバイス等の支援を与えるということは、例えば家族に対する連絡であるとかそういったものについて支援を与えることはあり得ようかと考えます。

○小川敏夫君 警察庁法で、犯罪の予防に関する事務は警察庁法の所掌事務なんですよ。これも再犯者の防止、犯罪を犯した者を対象に新たな犯罪を予防するための法律ですから、当然、私はこの警察の所掌事務の中に犯罪の予防ということで含まれると思うんですよね。答弁者も、結論からいえば、この指導、支援を行う国の機関として警察が入るということはお認めになっていらっしゃるわけですよね。
それで、次にお尋ねするのは、この二十一条で、適切な指導及び支援を受けることがと、再犯の防止等に有効であると認められる者について指導、支援を行うとあるわけですが、この有効であると、指導、支援が有効であると認める主体はどなたですか。

○衆議院議員(山下貴司君)これは、まず、この法律の立て付けというのは、特定の者に指導及び指導権限を与えるものではなくて、まず第一に国が再犯防止推進計画というものを策定して、その中で、例えば地方も、義務ではございませんが、計画というものを策定することになるんであろうと。そういった中で一定のカテゴリーについて行うということでございますが、これはあくまで、この理念、基本理念の三条二項にございますように、その特性に応じた必要な指導、支援を受けられるようにということで考えております。ですから、必要でない指導、支援については当然念頭に置いていないところであります。

そうした中で、どういう場合にこういった指導又は支援というのがこれは再犯の防止あるいは円滑な社会復帰の実現に適当であるかということについては、例えばその計画の中で一定のものが規定されることもありましょうし、これに基づいて具体的な指導、支援が行われるものというふうに期待しております。

○小川敏夫君 私の質問に答えていらっしゃらないですよね。要するに、この指導、支援を行う主体として警察が入るということで、その次の質問として、この指導が必要だと認める主体は誰ですかと聞いているわけです。具体的に言えば、指導、支援を行う機関がそうした判定をするんじゃないですかと聞いているわけです。

○衆議院議員(山下貴司君)全体の枠組みとしては先ほど言った計画というところでありますけれども、もちろんこういうものが有効ではないかということについて、この指導又は支援というのは、あくまでこれは別の法律のあれがない限りは任意ということでございますから、そういったことでするということはあろうかと思います、先生御指摘のように。

○小川敏夫君 いやいや、私は、こういう指導、支援をするという主体に警察が入ると、指導、支援が必要だと認めるのはその指導、支援を行う警察だと、こういうふうに私は読める、私はこの条文を読むんですがね。

ですから、私が聞いているのは、指導、支援を行う主体として警察が入ると、指導、支援を必要と認めるかどうか、それは警察が判断するんでしょうと、こういうふうにお尋ねしているわけです。だから、答弁は入るか入らないかということをお答えいただければいいんですけれども。

○衆議院議員(山下貴司君) 一般論として、指導、支援を行う主体というのが様々あり得るわけでございます。これは官民問わずというところでございます。そういった中において、その指導、支援ということは、行う主体が有効か、これがこういう支援をした方がいいかどうかということは判断することになろうかと思います。

○小川敏夫君 答弁の中で、この法律は基本法であるから、具体的な権限を直接付与したものではないという御趣旨のお話がありました。

ただ、これは基本法でこういうふうにありますと、これを具体化する法律はこの基本法に従って制定しなくてはいけないわけですよね。ですから、今、具体的な権限を付与して、この法律自体が具体的な権限を付与していないと言うけども、この法律を具体的に実施するための法律はこの基本法に沿ったものじゃなくちゃいけないわけです。だ
から、基本法だからいいんだというお話では困るんで、やはり、基本法が仮に間違ったことを含んでいれば、やはり基本法の段階からこれはきちんとしなければならないと、こういう観点で質問をしておるわけです。

ここで行う、では、指導を行う主体として警察が入り得ると。指導が必要かどうか、これは警察が、つまり指導を行う主体が警察であれ何であれ、指導を行う主体が判断するんだと。そして、具体的に行うその指導、支援というのは具体的にどういうことを指しているんでしょうか。

○衆議院議員(山下貴司君) 例えば、この指導の中には、これは、これ一般的な法令用語としての指導ということであれば、例えば栄養指導、進路指導、生活指導というものも含まれると思います。また、ほかの法律に特段のある場合、例えば職業安定法による二十二条の公共職業安定所による職業指導であるとか、あるいは精神保健、精神障害者福祉に関する法律の六条二項の精神保健福祉センターによる指導、そういったものも考えられるところでございます。いずれにせよ、それらの法律の趣旨、定義、要件に基づいて行われるというものでございまして、本法案はそれを排除するものではございません。
ただ、この基本理念としてこの本法を作らせていただいたのは、例えば先ほどの二項でいえば、特性に応じて必要な指導又は支援を行うということを考えておりますので、不必要なものというものは、これはやるというのは本法の基本理念に反するというふうに考えております。

○小川敏夫君 理念としては分かりますよ。必要な支援を行うので、不必要な支援を行わないと、これは理念としては当たり前のことでして。だけど、必要かどうかは、その指導を行う機関が、例えば警察が指導を行うなら警察が判断するわけですよね。そういうことになるわけですよね。そうすると、そこで、例えばその必要かどうかの判断を間違えた場合、あるいはもっと進めば、この法律を濫用するという場合を必ず防止するという仕組みがこの法律の枠組みの中には私はないように思うんですがね。

要するに、話は少し変わりますが、例えば、警察官の職務執行法で職務質問というものがあります。あれは任意です。任意捜査ですから、意に反しては行ってはならないことになっている。だけど、実際にはどうかと。歩いているところを呼び止められれば、自分はもうこんなの協力しないからやめてくれ、もう行くよと言っても、前を立ち塞がられると。その横を擦り抜けようと思っても、横の方に警察官が動いてきて実際上行動を制約されるわけです。

手は出しません。捕まえません。だけど、任意といいながらかなり意思を、自由意思で全く完全な任意という形ではなくて、かなり強硬に行われていると。そこでどいてくれといって手を出せば公務執行妨害で逮捕されると。ですから、職務質問を仮に受けたことがある人がいれば、そんな職務質問が任意だといいながら、実際の運用はかなり任意性が制約されているというふうに思うんですがね。

そこで話がまた移りますが、犯罪の予防は警察庁の職務に入るわけです。ですから、犯罪の予防だということで警察がこの人を指導しようと、指導が必要だと警察が判断すればその人を指導することができると。その指導は当然断ることができるといっても、じゃ、なぜ指導に応じないんだと、指導に応じないことの説得することは許されるわけですよね。指導を拒否する者に対して強制的に指導はできないかもしれないけれども、指導を応じない者に対して指導に応じるよう説得するということは私はできると思うんですよ。そうすると、職務質問の例じゃありませんけれども、この指導に名を借りてかなり強硬なことが行われるということが許される余地がこの法律の中にあるのではないかと、私はそういう懸念から聞いておるわけでございます。

そして、この二十一条で、そうした指導が警察が行う、そして必要かどうかは警察が判断すると、そして指導の内容も行う警察が判断する、そして指導が嫌だと言ってもそれを指導を受けるように説得することはこれは認められると、こういう中で、また話が戻るわけでありますけれども、この対象者は非常に広い。

例えば、今団塊世代以上の人が昔、学生運動などで公務執行妨害で逮捕された、有罪になった事例があると、あるいは、有罪にはなっていない、検挙されただけで釈放されたということもあるけれども検挙歴があると、そうした人に対しても、この法律上警察は指導を行うことができるわけです。あるいは、軽犯罪法も入ると。じゃ、政治家があちこちにポスターを貼る、一軒一軒承諾を受けて貼れば何の問題もありませんけれども、所有者や管理者の承諾を得ないで貼ってしまえばこれは軽犯罪法に抵触する可能性があるわけであります。こうしたものまで対象に入るという、まさに、非常に緩い、もう国民のほとんど誰しもがこの指導を受ける対象に入るというこの規定の中で、この二十一条では、警察が指導の主体となって、その指導が必要かどうかを警察が判断すると、指導の内容も警察が判断すると、そして、指導が任意だといっても、指導に応じない者に対して指導を受けるよう説得を続けることはできるということであれば、これは、警察なり、あるいはそうした一つの権力側がこの法律の本来の理念を外れてこの法律を利用するということができ得るのではないか、そういう余地をこの法文では残しているのではないかと、私はそういう懸念を抱いて質問させていただいておるわけでありますけれども、この私の懸念を解消するような手だてはないんでしょうか、あるいは、どう考えていらっしゃるんでしょうか。

○衆議院議員(山下貴司君)本当に、先生も法曹の先輩として、まさに、私も弁護士でございますので、そういった思い、共有する部分はございます。

ただ、そういったこともありまして、この法律につきましては、まさに、例えば警察やあるいはそういったところに直接権限を与えるものではございません。これは警察官職務執行法とは若干違うところであろうかと思います。そして、まず、これについては理念のところで、繰り返しになりますが、特性に応じ必要な指導又は支援を行うというところで幅広く規定しておるわけでございます。そしてまた、主体については官民を問わないと。例えば、協力雇用主であるとか保護司の先生方、こういったものも幅広く含まれておるわけでございます。二十一条の場面においては特にそうでございます。

そうした中で、再犯防止推進計画、そういったものは法務大臣が主体となってしっかりと決めていただくということで、指導及び権限というのを本法に基づいて、ある意味、白地委任をいただいたような形でやるということは考えておらないわけでございます。そういった計画の中で本当に必要なニーズに応じたものが提供されるのではないかということを期待しておりますし、そういう思いを持って再犯防止推進計画、国そして地方というものを規定させていただいている、そして基本理念を規定させていただいているところでございます。

○小川敏夫君余り長い答弁を長々といただくと議論が煮詰まらないんですけれどもね。

同じことを言うけど、基本法であっても、これを具体化するときにはこの基本法に従って具体化するわけですから。それから、そもそも犯罪の予防、防犯は、これ警察庁の所掌事務でありますから。そして、この法律が具体的に指導する権限を与えていないと言うけれども、元々指導することは警察は任意にできるんですよ、今でも。この法律がなくたって今でもできるんです、任意なんだから。任意なら捜査もできるし指導もできるんです。ただ、その任意に関して、さらにそれがかなり強硬になるということのお墨付きを与えてしまうのではないか。

私は、犯罪という、予防の名の下に、そうした、過去にそうした犯罪歴がある人に対して必要以上なそうした干渉が行われるのではないか。これは、本来の犯罪を犯した者の社会復帰を支援するという目的とは離れてこの法律が使われる余地がある。余地があるから私はその問題を指摘しているわけで、この法律が必ずそういう警察のそうした不当な干渉を呼ぶものだと断定するわけじゃありません。この法律はいい法律、理念はいい法律だと思いますよ。これを、その理念をしっかりと実現しなくちゃいけないけれども、でも、法律である以上、やはりそうした濫用があってはならない、あるいは、そうした不当な国民の権利を侵害するようなことの、悪用されるような余地があってはならないので、私はそうしたこの法文の書きぶりについてそうした配慮を必要ではないかというふうに思っております。

以上で質問を終わります。